MetaMask（メタマスク）の使い方は？始め方やメリットを徹底解説
MetaMask（メタマスク）を簡単にいうと、仮想通貨用の財布のことです。
「仮想通貨はデジタルのお金なのにサイフがいるの」という疑問を持った方もいるのではないでしょうか。そこで本記事では、MetaMaskを利用するメリットやデメリット、MetaMaskの始め方やよくある質問について解説していきます。
仮想通貨やNFTを取り扱っていく上では、MetaMaskを持つことは必須です。最近流行りのNFTが欲しいという方や、MetaMaskの使い方を理解したいという方はぜひ本記事を参考にしてみてください。
目次
MetaMask（メタマスク）とは？
MetaMask（メタマスク）は、イーサリアム（ETH）系の仮想通貨を管理するウォレットです。イーサリアムや、イーサリアムをベースに発行されたトークンを管理することができます。
MetaMaskはイーサリアムのブロックチェーンと連動したサービスの決済に使用します。NFTはイーサリアムで決済することが多いので、MetaMaskを持つことが必要です。
MetaMask（メタマスク）を利用するメリット
まだ、MetaMaskとは一体何か理解できていないという方も多いのではないでしょうか。ここからは、そんなMetaMaskを利用するメリットを説明します。
メリットを理解することによって、MetaMaskを今後使っていくかどうかを判断してみてください。
イーサリアム（ETH）やトークンを一元管理することができる
MetaMaskでは、イーサリアム（ETH）やその他のトークン（ERCトークン、Polygon、BSC規格のトークン、Avalancheなど）を1つのウォレットアドレスで管理できます。また、MetaMaskを使って、NFTの管理も可能です。
MetaMaskでは複数のウォレットを作成できます。盗難対策のため、使い分ける人も多いです。1つのウォレットは取引用、もう1つは保管用など使い分けると盗難の多いNFTの世界でも盗難対策が可能です。
手数料を自由に設定することができる
MetaMaskは、手数料を自由に設定することが可能です。MetaMaskの手数料を「ガス代」と呼びます。ガス代は、イーサリアム系の通貨を送金する場合に発生するのです。
イーサリアムのブロックチェーンは、承認できる処理の量が決まっているため、処理の混み具合によってガス代が変化します。混んでるときは高く、空いているときは安いです。
また、MetaMaskは処理スピードを選ぶことができ、ガス代を多く払うことによって処理スピードを上げることができます。
トークンをスワップすることができる
MetaMaskではトークンのスワップができます。トークンのスワップとは、仮想通貨を他の仮想通貨に交換することができる機能のことです。
通常は、トークンのスワップができる他の仮想通貨取引所やプラットフォームに移動し行います。ただし、MetaMaskを持っているとMetaMask上で完結できるので楽です。
トークンのスワップ用のプラットフォームでは、UniswapやPancakeSwapが有名です。MetaMaskにイーサリアムを送金してトークンのスワップをしたい場合は、まず国内取引所を開設し取引を行いましょう。
さまざまなプラットフォームで利用することができる
MetaMaskは、NFTのマーケットプレイス（OpenSea）やブロックチェーンゲーム、DeFiサービスなど、イーサリアムブロックチェーン上のさまざまなプラットフォームに接続可能です。
各コンテンツで使用する仮想通貨をMetaMaskに送金し、MetaMask内にその仮想通貨が入ると、アイテムを購入できます。
MetaMaskにイーサリアムが入っていれば、OpenSeaというNFTのデパートのようなプラットフォームで購入ができます。
スマホでも利用することができる
MetaMaskはスマホ用のアプリがあるため、スマホでの利用も可能です。外出先でNFTを購入したくなったときなどに便利です。
自分のPCを持っている人と比べて、スマホはほぼ全員が持っていて、現代の必需品です。スマホでも利用可能なことによって、MetaMaskの認知も普及していくでしょう。
MetaMask（メタマスク）を利用するデメリット
ここまで、MetaMaskを利用することのメリットを紹介してきました。仮想通貨を扱っている人にとってはありがたい機能が多いと思います。
逆に、まだまだ新しいサービスだからこそのデメリットもあります。ここからは、そんなMetaMaskのデメリットを紹介していきます。
互換性のあるブロックチェーンが少ない
MetaMaskは、イーサリアム系以外の仮想通貨との互換性がなく取り扱えません。イーサリアムと互換性がある仮想通貨とは、Polygon（Matic）やAvalanche（AVAX）、バイナンスコイン（BNB）が挙げられます。
上記の仮想通貨はMetaMaskにチェーン対応していますが、仮想通貨で1番有名なビットコイン（BTC）やリップル（XRP）などは、MetaMaskにチェーン対応していません。
MetaMaskは、イーサリアム系のみしか取り扱えないということになります。
セキュリティ対策が万全とは言えない
MetaMaskを取り扱う上で、セキュリティ対策が未だ不十分なのが最大のデメリットともいえるでしょう。暗号通貨の世界では、残念なことに詐欺が多く、NFTの盗難が日常茶飯事です。2021年4月に「EasyFi」と呼ばれるDeFiプロジェクトのウォレットから約80億円相当の仮想通貨が盗まれました。
このように利用しているMetaMask自身がハッキングされ、資産を盗まれてしまう可能性があるのが怖いところです。
本末転倒感はありますが、MetaMaskのパスワードやシードフレーズを紙に書いて金庫に保管するなど、オンライン上でパスワードが漏れない対策を。
もし、セキュリティ対策が万全なウォレットを利用したいのであれば、ハードウォレットを使うのをおすすめします。ハードウォレットはコールドウォレットです。
コールドウォレットとは、インターネット上から切り離して保管するウォレットのことで、最もセキュリティ性の高いウォレットといわれています。
対応しているブラウザが少ない
MetaMaskに対応しているブラウザが少ないのはデメリットです。対応しているブラウザは5つしかなく、以下のブラウザです。
- Google Chrome
- FireFox
- Opera
- Brave
- Microsoft Edge
馴染みのあるブラウザは、Google Chromeなのではないでしょうか。AppleユーザーはSafariを活用している人が多いと思いますが、残念ながらSafariでは利用できないので注意してください。
MetaMask（メタマスク）の始め方
ここまでは、MetaMaskのメリット・デメリットについて解説しました。メリットがある分、デメリットが存在するのは仕方がないことです。
ここからはMetaMaskの始め方について説明します。始めるのは難しくないので、ここから先、MetaMaskを立ち上げながら記事を読み進めてみてください。
【PCブラウザ版】MetaMask（メタマスク）の始め方
「PCブラウザ版」のMetaMaskの始め方について説明します。PCブラウザは「Chrome」を選択し、進めてください。はじめに、MetaMask公式サイトにアクセスしましょう。アクセス後、「Download」をクリックしましょう。
ダウンロードページに進んだら、画面右にある「Chromeに追加」をクリックしてダウンロードしてください。MetaMaskのセットアップ画面に移動したら、「ウォレットの作成」をクリックしましょう。
続いてパスワードの設定画面です。
ここで設定するパスワードや、「秘密のバックアップフレーズ」は非常に大切です。公開しないようにすることをおすすめします。仮想通貨は盗まれることもあるので、取り扱いには細心の注意を払ってください。たとえ、身内であっても公開しないことをおすすめします。
また、オンラインデバイスにメモしてしまうとそのまま情報を抜き取られてしまうこともあります。オンラインデバイスにはメモしないことをおすすめします。
【スマホ版】MetaMask（メタマスク）の始め方
次に、「スマホ版」のMetaMaskの始め方について説明します。スマホ版では「アプリ」にMetaMaskがあります。
iPhoneの方は「App Store」、Androidの方は「GooglePlay」でアプリをダウンロードしてください。スマホ内にMetaMaskのアプリがダウンロードできたら、アプリを開き「開始」をタップしましょう。
ダウンロードして最初に行うのは、パスワードの作成です。ブラウザ版と同様に忘れないように注意しましょう。
パスワードの設定が完了したら、続いて「シードフレーズの設定」を行います。シードフレーズとは、12個の英単語の羅列で、アカウントを復元させるのに使います。アプリを一度決して再ダウンロードするときに使いますので、メモは必ず取りましょう。
また、シードフレーズは誰にも公開しないように気をつけてください。
MetaMask（メタマスク）の使い方
MetaMaskの始め方を解説しましたがここからは、MetaMaskの使い方について説明します。
実生活でMetaMaskを触っている人は、まだ少ないので、そのため、周囲の人に相談できないことしばしば。そのような人のために、ここからは使い方について解説していきます。
仮想通貨取引所で口座を開設する
まず、仮想通貨取引所の口座開設を行いましょう。仮想通貨取引所には、「bitFlyer」や「GMOコイン」などがあります。
上記のような仮想通貨取引所の口座開設は、無料なので安心。面倒な郵送手続きなどはなく、オンライン上で開設可能です。
詳しい仮想通貨取引所の開設方法が気になるという方は「【初心者でもわかる】CoinCheck（コインチェック）の口座開設方法は？開設から取引まで解説」の記事をご覧ください。
取引所で仮想通貨を購入する
続いて、先ほど開設した仮想通貨取引所で仮想通貨を入手しましょう。上述しましたが、MetaMaskはイーサリアム系の仮想通貨のみ取り扱えるので、注意が必要です。ここでは、イーサリアムを購入しましょう。
入手にあたり、日本円を仮想通貨取引所に送金する必要があります。イーサリアムを購入したい分の日本円を送金しましょう。
日本円送金後、仮想通貨取引所内の「販売所」もしくは「取引所」で購入してください。販売所は、取引がわかりやすいですが、手数料が高くつきます。取引所では手数料が安いですが、操作が少し複雑です。
まだ、仮想通貨を買ったことがない人は、取引がわかりやすい「販売所」で少額のイーサリアムを買うのをおすすめします。
MetaMask（メタマスク）に送金する
続いて、先ほど購入したイーサリアムをMetaMaskに送金しましょう。
まず、MetaMaskを開きます。開いたら「0x…」から始まるウォレットアドレスをコピーします。このウォレットアドレスを、仮想通貨取引所の送金画面にペーストしてください。その際に、MetaMaskのアドレスを登録できます。登録することで次の送金のときは簡単に送金できます。
その後、送金したいイーサリアムの量と手数料などを確認し問題がなければ送金しましょう。送金して10分から20分ほど待つと送金が完了します。
ただし、それ以上の時間がかかる場合もあります。チェーンのエラー等が起きている場合には取引所のアナウンスに従いましょう。
各種サービスを利用する
送金の完了が確認できたら、各種サービスで利用しましょう。
NFTを購入したい人は「OpenSea」とMetaMaskを連携させてください。他にブロックチェーンゲームをプレイしたい人は、各種ブロックチェーンゲームと接続してください。
何度も注意喚起しますが、この世界は詐欺が非常に多いです。第三者から、MetaMaskのパスワードやシードフレーズを聞かれても絶対に教えないようにしましょう。サービスの公式と謳ってDMを送ってくる場合もあります。十分注意しましょう。
他ウォレットとの連携方法
ここまでは、MetaMaskの基本的な使い方を紹介しました。
MetaMask以外にも、ウォレットがあります。ここからは、その他のウォレットとMetaMaskを連携させる方法を説明していきます。
BSCとの連携方法
BSCとは、バイナンススマートチェーンの略称で、海外の仮想通貨取引所 Binanceの独自通貨、BNBのネイティブチェーンのことです。
そのBSCとMetaMaskを連携させていきましょう。手順は以下の通りです。
- MetaMaskを開く
- BSC ネットワークの追加設定
- BSCネットワークの情報を入力
- BSC ネットワークの確認
それでは、詳しくみていきます。
まず、MetaMaskを開くと、画面上部でイーサリアムメインネットに接続されているのが確認できます。その「イーサリアムメインネット」を「Binance Smart Chain」に変更していきます。
次に、BSC ネットワークの追加設定をしていきます。「イーサリアムネット」をクリックし、ネットワークの選択画面を開きましょう。画面下部にある「ネットワークの追加」をクリックします。
続いて、BSCネットワークの情報を入力していきます。下記内容と全く同じ内容を入力し、保存を押しましょう。BSCネットワークの情報は以下の通りです。
| ネットワーク名 | Binance Smart Chain |
| 新規RPC URL | https://bsc-dataseed.binance.org |
| チェーンID | 56 |
| 通貨記号 | BNB |
| ブロックエクスプローラーのURL | https://bscscan.com |
最後に、BSC ネットワークの確認を行います。右上のネットワークが「Binance Smart Chain」となっていれば完了です。イーサリアムに戻したい場合は「イーサリアムメインネット」を選択し直して使い分けていきましょう。
ユニスワップ(UniSwap)取引所との連携方法
続いては、ユニスワップとの連携方法を説明します。
ユニスワップとは、2018年にリリースされたDeFi（分散型金融）の1つです。イーサリアムのブロックチェーン上で開発されており、中央管理者が存在しない「分散型取引所」として運営されています。
ユニスワップとの連携はBSCとは違い、ユニスワップ側で連携します。手順は以下の通りです。
- ユニスワップにアクセス
- MetaMaskの接続
- MetaMaskへログイン
まず、ユニスワップのサイトにアクセスしてください
次に、MetaMaskの接続です。「Connect to a wallet」をクリックし、連携するウォレットでMetaMaskを選択します。
最後に、MetaMaskへログインしましょう。パスワードを入力し、ログインして連携が完了します。
MetaMask（メタマスク）が消えてしまったときの復元方法
MetaMaskを使用していたPCが故障したり買い替えたりした場合に、新しいPCを購入したときや誤ってMetaMaskを削除してしまった場合にアカウント復元をする必要があります。
アカウントの復元には、上で説明した12個の英単語羅列である「シードフレーズ」を入力する必要があります。
MetaMaskを始めるときのように、まずはMetaMaskをダウンロードしましょう。その後、「シークレットリカバリーフレーズを使用してインポートする」をクリックし、アカウントを復旧させてください。
MetaMask（メタマスク）に関するよくある質問
ここまでで、MetaMaskについての基本的な知識は理解できたのではないでしょうか。ここからは、MetaMaskに関するよくある質問を紹介し、回答していきます。
もしかしたら、あなたが疑問に思っていることと被っていることもあるかもしれませんので、ぜひご確認ください。
Q.結局なぜMetaMask（メタマスク）は必要なの？
仮想通貨取引所のウォレットではなく、MetaMaskを使用する理由として、利用するサービスに仮想通貨取引所のウォレットが対応していないこともあるからです。ただ仮想通貨の取引を行うためであれば、仮想通貨取引所のウォレットを使い続ければ良いですが、別のサービスを使っていく場合にはMetaMaskは必要になってきます。
たとえば、NFTを購入したい場合はOpenSeaを使う必要があります。OpenSeaでNFTを購入する場合は仮想通貨取引所のウォレットでは購入できず、MetaMaskなどのウォレットを使います。また、入手したNFTを保管する場所として、MetaMaskが必要です。
Q.秘密鍵ってなに？
秘密鍵とは、MetaMask内の資産ロックを解除するためのパスワードです。仮想通貨を送金するときや機種変更するときのアカウント引き継ぎに使用します。
秘密鍵が他人にバレてしまうと悪用されてしまうため、秘密鍵は絶対に他の人に教えてはいけません。また、バレてもいけません。
保管方法として、ローカル環境で保管するのが一般的です。オンライン化の時代ですが、MetaMaskの秘密鍵の管理は、紙に書いて金庫保管というアナログの方法が最強だといわれています。
Q.MetaMask（メタマスク）にBTC（ビットコイン）を送金できる？
結論から言うとできません。MetaMaskは、イーサリアム系の仮想通貨のみに対応しているウォレットです。ビットコインはイーサリアム系の仮想通貨ではないため。MetaMaskで取り扱うことはできません。
どうしても、ビットコインを別のウォレットに移動したい場合は、ビットコインが利用できるウォレットを探し、そちらを使いましょう。
Q.MetaMask（メタマスク）の出金方法は？
MetaMaskの出金方法は、入金方法の逆の手順です。MetaMaskに入金した際は、仮想通貨取引所でMetaMaskのアドレスを入力していました。
その逆で、MetaMaskから出金する際は、MetaMask上で送金したい仮想通貨取引所のアドレスを入力し、送金手続きを行います。
MetaMaskに入金する時も出金する時も、アドレスに間違いがないように注意しましょう。アドレスを間違えて送金すると、誤って送金した仮想通貨は取り戻せなくなります。
まとめ
MetaMaskの使い方は理解できましたか。MetaMaskは仮想通貨を取り扱うウォレットですので、まだまだ怖い部分もありますがきちんと取り扱えば盗難されることはありません。
MetaMaskは、まだ扱っている人が少ないサービスなので、先行者として今のうちにチェックしておくべきウォレットです。盗難リスクや仮想通貨の送金で難しいことがあるかもしれませんが、ぜひ新しい技術に挑んでみてください。
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